2025/12/30 18:00
ポップは今や正式に“アルバム主導”のジャンルになったのだろうか?2025年は、その答えが“イエス”であることを強く印象づけた一年だった。
アディソン・レイやアマラエといった新鋭たちは、チャート・ヒットを生まずとも高く評価されたアルバムによって、次世代を代表する存在としての地位を確立。一方、オリヴィア・ディーンや映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』をめぐる熱狂はあまりにも大きく、それぞれのアルバムから複数の大ヒット曲が同時に生まれる結果となった。
また、ピンクパンサレスやロザリアといった実績あるヒットメーカーは新作アルバムでスター性をさらに高め、リリー・アレンやロードはカムバック作によってポップ・ミュージック界での存在感を改めて示した。
もちろん、大物アーティストたちもアルバム面で圧倒的な存在感を放った。1月にアルバムをサプライズ・リリースしたバッド・バニーは、年間を通して熱量を保ち続けられることを証明。レディー・ガガはファンに愛される米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”首位作を追加し、さらなるキャリア形成を行った。サブリナ・カーペンターは、2024年の大ブレイクが偶然ではなかったことを、わずか1年足らずでの連続成功によって即座に示した。そして最大のスター、テイラー・スウィフトは、10月にリリースしたアルバムで、“到達不可能”と思われていた記録を次々と更新し、ホリデー・シーズンに入ってもなお業界の頂点に君臨し続けている。
とはいえ、今年の話題作がポップだけに限られていたわけではない。ラップではクリプスが年間ベストで高評価のカムバック作を放ち、タイラー・ザ・クリエイターは2024年の大ヒット作からわずか9か月足らずで新作を発表し、サブリナ・カーペンターに負けないスピード感を見せた。ロックではギースが批評家の支持を集め、ローラ・ヤングやソンバーがジャンルのクロスオーバーにおける可能性を再証明。カントリーではザック・トップが古参ファンの心をつかみ、モーガン・ウォーレンは商業的ヒットの天井をさらに押し上げた。
こうした“2025年を定義した”アーティストたちの作品、そして大きな注目は浴びなかったものの確かな支持を集めた数多くの良作を含め、米ビルボード編集部が選ぶ、2025年ベスト・アルバムTOP50を紹介する。
◎米ビルボード編集部が選ぶ、2025年ベスト・アルバムTOP50
50位『Evangeline vs. The Machine』エリック・チャーチ
49位『Sinister Grift』パンダ・ベア
48位『Black Star』アマラエ
47位『Ain’t in It for My Health』ザック・トップ
46位『Mydnight』マイド
45位『SEQUENCE 01』f5ve
44位『Returning to Myself』ブランディ・カーライル
43位『Paid in Memories』ジェシー・レイエズ
42位『Life Is Beautiful』ラリー・ジューン、2チェインズ&ジ・アルケミスト
41位『Choke Enough』オーケールー
40位『Sendé』ライアン・カストロ
39位『I’m the Problem』モーガン・ウォーレン
38位『Balloonerism』マック・ミラー
37位『Ain’t No Damn Way!』ケイトラナダ
36位『Ego Death at a Bachelorette Party』ヘイリー・ウィリアムス
35位『Hard Headed Woman』マーゴ・プライス
34位『Private Music』デフトーンズ
33位『I Quit』ハイム
32位『Finally Over It』サマー・ウォーカー
31位『Sincerely,』カリ・ウチス
30位『I Barely Know Her』ソンバー
29位『Everybody Scream』フローレンス・アンド・ザ・マシーン
28位『People Watching』サム・フェンダー
27位『Eusexua』FKAツイッグス
26位『Snipe Hunter』タイラー・チャイルダーズ
25位『KPop Demon Hunters Soundtrack』サウンドトラック
24位『Essex Honey』ブラッド・オレンジ
23位『Papota』カトリエル&パコ・アモロソ
22位『Deadbeat』テーム・インパラ
21位『Black British Music』ジム・レガシー
20位『Beloved』ギヴィオン
19位『Am I the Drama?』カーディ・B
18位『I’m Only F–king Myself』ローラ・ヤング
17位『Baby!』ディジョン
16位『Getting Killed』ギース
15位『Music』プレイボーイ・カーティ
14位『Virgin』ロード
13位『Swag』ジャスティン・ビーバー
12位『West End Girl』リリー・アレン
11位『Addison』アディソン・レイ
10位『Never Enough』ターンスタイル
9位『The Life of a Showgirl』テイラー・スウィフト
8位『DON’T TAP THE GLASS』タイラー・ザ・クリエイター
7位『Fancy That』ピンクパンサレス
6位『Man’s Best Friend』サブリナ・カーペンター
5位『The Art of Loving』オリヴィア・ディーン
4位『Let God Sort Em Out』クリプス
3位『Mayhem』レディー・ガガ
2位『LUX』ロザリア
1位『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』バッド・バニー
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